騒音のない世界 BLOG

コンピュータと、音楽と。

どうやって曲を作ってるか

Twitterで「どうやって曲つくってるか」っていう質問を頂きました。以前もメールなどで同じ質問を頂いたので、どんな感じで作ってるかを書いてみようと思います。

機材やソフトなどの技術面の話と、作曲するプロセスの話に分けて書きます。

最終更新: 2024年7月

機材とソフト

使っている主な機材とソフトを紹介します。ここでは作曲ソフトの使い方や録音技術などの話は割愛します。

機材

機材ですが、ギターの音とコーラスの音声はほぼ録音してます。「新生活」ぐらいまではベースも録音していて、それ以降はしばらく打ち込み音源のMODO Bassを使っていましたが、2023年にベースを購入して「天晴」からは弾いてます。ドラムや鍵盤など、それ以外の音は基本的に打ち込みかオーディオ素材です。

ギター / ベース

  • Fender Japan Jaguar(手放したので詳細不明)
  • Godin SESSION(ストラトモデル)
  • Fender Vitera 50s Telecaster modified dolphine blue
  • Fender player plus jazz bass

今(2023後半以降)

  • Fender Acoustasonic Player Telecaster
  • Momose MC2-MV(ストラトモデル)
  • Momose MJS1-STD(ジャズマスターモデル)
  • Momose MT2-STD(テレキャスモデル)
  • Sadowsky metroline ML21

ギターはMomoseをメインに使ってます。激しめの曲はジャズマスターが多くて、テレキャスはあまり歪ませずに静かな曲に使うことが多いです。ストラトはオールマイティに色々な曲に使います。

オーディオIF

ギターの音をPCに入れるためのオーディオIFは長らくRolandのOctaCaptureを使っていましたが、2023年の中頃からUniversal AudioのApollo Twinに乗り換えました。

ヘッドホン

基本モニターはモニターヘッドホンで確認して書き出したあとでiPhoneのスピーカーとか付属のイヤホンみたいな粗悪な環境で聴いて破綻してないかなどチェックしてます。 モニターヘッドホンは長らくSONYのMDR-V6をメインで使っていましたが、壊れてかつ販売終了していたので2022年6月より同じSONYのMDR-M1STに買い替えました。

マイク

マイクはあまり使わないので、ベリンガーの安いやつ(Ultravoice XM8500)を長く使ってましたが、2023年にSENNHEISERのe945を買いました。

ボーカル用にRODEのNT1-Aも使っています。ミニアルバムのボーカル曲なんかはこっちで録ってます。

MIDIキーボード

Komplete Kontrol A61を使っています。Kompleteとの連携が強く、プリセットのブラウズや音作りがやりやすく便利です。 ピアノの練習にも使っています。

https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/256101/

ソフト

よく使ってるやつだけ紹介します。

作曲ソフト

作曲ソフトはLogicを使っています。あまり理由はないですがmacを使っているのと、AppleLoopsというオーディオ素材が付属していて便利なので。

ドラム音源

ドラム音源はAddictiveDrumsというのを使っています。いまは2がでてますね。お金出せばもっとリアルな音源もありますが、コスパ良くて動作も重くないので気に入ってます。

Addictive Drums 2 - XLN Audio

[2020年2月追記]
2019年の6月からAddictive Drums2に乗り換えてます。Macを買い換えたら動かなくなったため。。

ベース音源 / ベース録音

ベース音源はMODO BASSを使ってます。良い音ですが、ベースを買ってからは録音するのが楽しくて自分で弾くので使っていません。

MODO BASS 2

ベース録音の方法はあまり定まっていなくて、Amplitubeのシミュレータを使ったり、マルチエフェクターのベースアンプシミュレータを使ったりしていたのですが、ベーシストの人は結構ライン録音のみで録音してるらしいので(ライブでもスピーカーからはラインの音を出すことが多いらしいですね)そっちの方がいいのかなぁと思って何も通さずに録ったりもしています。

ギターアンプ / アンプシミュレータ

2019年8月まではギターアンプシミュレータはWavesのGTR3を使ってました。
音色はClean, Warm,Edgy, Creamあたりの歪みが少ないやつをよく使ってました。

2019年9月からAmplitube使ってます。いろんなアンプ使ってますがOrangeが多め。

2023年6月ごろからは実際のアンプを使っています。RolandのBluesCubeHotと、Laney L5-Studioを使いました。プリアンプだけ通してLINE OUTやDI OUTから出して、DAW側でAmplitubeのキャビネットシミュレータをかけています。IRをいろいろ試していますがAmplitube内蔵のもの、Own Hammer、Dynax IR、York Audioあたりをいろいろ使ってます。キャビネットはFender系、VOX系、Matchlessなどを使いがちです。

2023年の年末ごろからはLaney L5-Studioのライン出力から出して、キャビネットシミュレータにOX Stompを使う組み合わせに落ち着いています。

エフェクター

歪みは試行錯誤しているのでしょっちゅう変わっています。

Laneyのアンプの歪みが結構好きなので軽く歪ませて、それだけで済ませることもあるし、もう少し歪ませたい場合は軽めのオーバードライブをかけています。
現状のメインは、

  • Sweet Honey Overdrive
  • Morning Glory

です。Tube Screamer miniもブースター的にちょくちょく使っています。 あとはメインのギターの音量を整えるためにstrymonのCOMPADREをかけることもあります。

揺れもの系はマルチエフェクターのAmpero II Stompを使うか、プラグインで後からかけたりしています。

その他

EQ、リバーブ、ディレイなどなどその他のエフェクトはLogic組み込みのやつを使うことが多いです。コンプとかリミッターだけはWavesのやつ使います。

[2020年2月追記]
2020年からはOzone9を購入してミックスとマスタリングに使ってます。自動でそこそこいい感じになるので楽。

[2023年10月追記] Ozoneの自動マスタリングにちょっと不満があったので色々組み合わせて使うようになりました。

作曲プロセス

プロセスって言うほどカッチリしたものでもないんですが、だいたいどんな感じで作ってるかとか、どんなことを考えながら作っているかという話です。

構成

まずどこから手つけるかなんですが、適当にギター弾いたりそのへん歩いたりしてるときに思いついたフレーズをボイスレコーダーに片っ端から入れてます。ボイスレコーダーにはエレキギターの生音とか、口笛とかで入れてます。あとから思い出せれば良いので。それから「これ」っていうフレーズができたらそれを中心にして他のフレーズとつなげたり、コードをつなげていったりして、全体の構成を決めていきます。

どんな感じでフレーズを思いつくかはなんとも言えないんですが、ギターを適当に弾いてるときや歩いてるときにふと浮かぶことが多いです。タイトルやイメージを先に思いついて、しっくり来るコード進行やフレーズを模索していくこともあります。

最近は浮かんできたイメージの真ん中に主人公がいるかどうかを大事にしてます。主人公がイメージできるということはそこにストーリーがあるということのような感じがしていて、タイトルを見て、曲を聴いたら物語が想像されて心動かされるようなものになるように試行錯誤しています。

なんとなくキレイな風景が浮かぶような曲はよく思いつくんですが、なんとなくキレイなんだけど深みがないような感じがしていて、動きや展開が欲しいなって思います。

録音・打ち込み

大体決まったら音源の作成に手つけていきます。とりあえずドラムの打ち込みから始めることが多いです。その後ベースを入れるか、ギターを録るかしていきます。ディテールはこの時点では決まっていないので録りながら決めていきます。

ドラムとか鍵盤の打ち込みはリアルにしたいのでダイナミクスをしっかりつける感じが多くて、ベースはダイナミクスをあまりつけずにいい感じの休符をつけていくのを意識することが多いです(曲にもよるとは思います)。

ミキシング・マスタリング

各トラックを音量調整して、EQかけたりリバーブかけたりリミッターかけたりしていい感じにして書き出していきます。書き出してから気になって何度も調整したりもします。

おわりに

どんな感じで曲を作っているか書いてみました。書いてみて思ったんですが、結局作曲っていうプロセス自体は自分の内側にあるグッとくるイメージを具体化していく作業とでもいうのか、感覚的で直感的なものなのかなあと思っていて、文章に落とすのは難しいところがあります。でも最近は段々と絵を描くように作れるようになってきて面白いです。常に新しいものを模索して、期待を超え続けていきたいですね。