騒音のない世界 BLOG

コンピュータと、音楽と。

LANDRからTuneCoreに乗り換えた理由

ひとりインストバンド「騒音のない世界」のbecoです。 noiselessworld.net

僕はオリジナルの楽曲をApple MusicやSpotify、LINE MUSICなどなどに配信しています。

昔は個人で配信するのは難しかったのですが、最近はディストリビューターという配信業者を通すことで個人でも簡単にオリジナル曲を配信できるようになりました。さまざまなディストリビューターが存在しており、それぞれ手数料や売上の何%が還元されるかなどの条件が異なっています。また対応している配信先のストアもディストリビューターによって異なります。

僕は2019年の5-6月頃からLANDRというサービスで配信を始めたのですが、2020年の1月からTuneCore Japanに乗り換えました。そのあたりの経緯と、変えてみてどうだったかなどについて書きたいと思います。

最初にLANDRを選んだ理由

LANDRを選んだ経緯と配信してみて困ったことについては下記の記事に書いています。
LANDRで楽曲をApple Musicに配信して困ったこと - 騒音のない世界 BLOG

ざっくりまとめると、

  • 月額定額制でリリースし放題(しかも安い)
  • LINE MUSICとAWAへの配信に対応している
  • 売上は100%還元

が大きな理由でした。

LANDRを辞めた理由

主にシステムに対する信頼が無くなったことと、それに対するサポートとのやりとりで疲弊してしまいました。

実際にあった例でいうと、8月以降の売上の振り込みが急に止まり、11月末になっても振り込まれませんでした。4ヶ月ほど止まっている状態ですが、サポートに問い合わせても「1-2ヶ月遅延することがありますのでお待ち下さい」というヘルプに書いてあるレベルのチグハグな返答。最終的にTwitterで拾ってくださった日本の担当の方経由で問い合わせて頂き、次の週ぐらいから何回かに分けて振り込まれました。

その他にも

  • Apple Musicの再生数のカウントが急に止まって数週間の間ゼロになる
    • 問い合わせたが、「2-3日遅延することがあるよ」という返答。
  • SoundCloudに上げていた自分の曲が著作権に引っかかって停止される
    • 問い合わせて解決したが、こちらの質問には無回答。
  • Amazon Musicの売上が8ヶ月待っても振り込まれなかった
    • 何度も問い合わせたが「待て」の一点張りで解決せず。1年経って忘れた頃に振り込み。

などなどがありました。

TuneCoreにした理由

そもそも最初にTuneCoreにしなかった理由ですが、手数料が高いというのがありました。手数料がリリースごとにかかるのと、年間契約なので、ストアに出し続けるには手数料を払い続けなければなりません。売上でペイするかわからないという不安があったので、手数料が安いLANDRを選びました。

しかし、半年ほどLANDRに出してみて、アルバムにまとめてリリースすれば十分ペイできそうという肌感があったため、そこの不安はなくなりました。また、TuneCoreのほうが日本のサービスの対応が多かったり、Amazon DODというサービスでCDをリリースできたりなど、機能が多そうというのも採用した理由です。

TuneCoreにして良かったこと

申請からリリースまでの期間が速くなった

LANDRの頃は1週間ほどかかっていたリリースが1-3日程度に短縮されました。
すべて確認しているわけではないのですが、主なストアはそれぐらいでリリースされている印象です。

収入が増えた

LANDRもTuneCoreも100%還元なのですが、TuneCoreのほうが単価が高かったです。アルバム価格を自分で設定できるようになったので少し値上げできたというのもあるのですが(LANDRの価格設定が単曲で全曲買った場合の半額程度で、安すぎた)、単純に同じ値段で売っているものや、Apple Musicなどのサブスクの単価も上がりました。

LANDRが支払いをドルで統一しているのが1つの原因かもしれませんが、理由はよくわかっていません。

売上の振り込みがコンスタントになった

LANDRも大体毎月振り込まれるのですが、日にちが不定だったり特定のストアが振り込まれなかったりで金額が大きくバラついており、安定しませんでした。TuneCoreは月末に確定して、その月のうちに振込申請すると次の月の10日に振り込みされます。月をまたぐと25日になります。申請さえ忘れなければ決まった日に振り込まれるので安心です。金額もかなり安定しています。

ちなみにLANDRで1年振り込まれなかったAmazonMusicの売上も、TuneCoreだと毎月振り込まれています。

カスタマーサポートのストレスが減った

システムの不具合が少ないのでそもそもサポートに問い合わせることが減りました。たまにアーティストページが分裂したりで問い合わせるのですが迅速に対応されるので満足度が高いです。

TuneCoreにして良くなかったこと

申請でミスするとお金がかかる

LANDRは定額で使い放題なのでリリースし直しても課金されませんが、TuneCoreはリリースごとの課金なので申請にミスがあると一度取り下げて申請し直すのに再度支払いが必要になります。何度か申請情報の登録で失敗して無駄なお金を払ってしまいました。

やはり手数料は高い

リリースしている枚数が増えるほど年間手数料がどんどん高くなってしまいます。僕は毎月シングルをリリースしており、TuneCoreの年間手数料がシングルで1400円程度なので、毎年1万6800円程度ずつ増えていく計算になります。一定期間経ったらシングルはアルバムにまとめて取り下げるなどの運用が必要になるかもしれません。

まとめ

LANDRからTuneCoreに乗り換えた経緯について書きました。

僕はTuneCoreに乗り換えましたが、LANDRはとにかく安くて出し放題なのでコスト面では有利で、売上が少ないうちは使えそう、という印象です。僕は利用していませんでしたが自動マスタリングもできるのでそのあたりに魅力を感じる方はありだとは思います。

参考になれば幸いです。

最後になりますが、バンドサウンドのインスト曲作っているので良かったら聴いてください!