騒音のない世界 BLOG

コンピュータと、音楽と。

YouTubeでの著作権管理を株式会社TRACKSさんに委託しました

ひとりインストバンド「騒音のない世界」のbecoです。

2022年9月より、株式会社TRACKSさんにYouTubeでの著作権管理を委託することにしました。こちらの記事では、その背景や変更点について説明します。ざっくり要点をまとめると、

  • 楽曲をYouTubeやサブスクで聴くのみの方には、何も影響はありません
  • 楽曲の利用者の方々は、より安心して楽曲を使って頂けるようになります
    • YouTubeでの不正な申立てのリスクが軽減されます
  • 利用規約に変更はありません
    • これまでOKだった利用方法がNGになることは、ありません
  • 今後、利用規約違反の動画に対しての申し立ては、TRACKSさんが代理人として行います
  • 利用規約違反の動画への対処は削除or放置でしたが、収益化する可能性があります

という感じです。楽曲の利用者でない方や、利用規約を守って利用されている方は、あまり関係のない話かもしれませんね。少し長くなりますが、以下で詳しく説明していきます。

不正な申立てへのリスク軽減

今回TRACKSさんに著作権管理を委託するに至った理由は主に「不正な申立てへのリスク軽減」です。「不正な申立て」とは、何らかの楽曲を使っている動画に対して、その楽曲の権利を持たない人間が勝手に著作権侵害の申立てを送るような詐欺的行為を言います。

これは世の中のあらゆる楽曲でありうることなのですが、特にYouTubeで多く使われているフリー楽曲に多いリスクと言えます。これによって動画が見れなくなったり、広告収益を横取りされたりといった問題が起きる可能性があります。僕の楽曲では把握している限り一度も起きたことはないのですが、大手の複数のフリー素材サイトさんや個人クリエイターの方が実際にこのような被害にあわれているようです。

このような不正な申し立てを受けると、楽曲の利用者が損害を受けてしまいます。そのため前々から何らかの防衛的な措置を講じたかったのですが、個人で対応できる良い選択肢が中々なく悩ましい状態でした。

今後はTRACKSさんにバックアップして頂くことで、このようなリスクが軽減されます。不正な申立てが起きる可能性を完全にゼロにできるわけではないのですが、もし不正な申立てを受けてしまった場合、トラブル解消をお願いできるようになります。

TRACKSさんはYouTubeでの著作権管理のノウハウがあり、他のフリーBGMサイトさんでもYouTubeの権利トラブル対処の実績もありますので、これまで以上に安心して楽曲を使って頂けるようになるかと思います。

もしTRACKSさん以外から申立があった場合は、不正な申し立ての可能性がありますので、TRACKSさんにご連絡下さい。

https://www.tracks.co.jp/contact.html

利用規約違反動画への対応

こちらはメインの目的ではなかったのですが、著作権管理を委託するにあたり、TRACKSさんを通して既存の楽曲のコンテンツIDを取得したことにより、利用規約に違反している動画に対して取れる対応の選択肢が多くなりました。

そもそもコンテンツIDとはなんぞやという話なんですが、これはYouTubeが提供している著作権管理の仕組みの1つです。楽曲のコンテンツIDを取得すると、YouTube上で楽曲が含まれている動画を特定することができます。さらに特定した動画に対して「ブロック」して視聴できなくしたり、「収益化」(対象の動画の広告収入の一部を受け取る)して収入を得るなどのオプションを選ぶことが可能です。

参考: Content ID の仕組み - YouTube ヘルプ

これまで利用規約違反の動画に対して僕が取る対応は「削除申請」か「放置」でした。しかし、コンテンツIDを利用しない削除申請はペナルティの度合いが強く、複数回続くとアカウント停止されてしまうこともあるようなので、軽微なものに対しては躊躇することもありました。一方で、コンテンツIDによるブロックや収益化には、チャンネル停止や収益化停止など、チャンネル全体への影響は無いということをYouTube運営が公式に説明しています。

参考: 著作権侵害による削除と Content ID - YouTube

このような背景があり、今後はこれまで放置していた違反コンテンツ(転載動画や楽曲をループするだけの動画、メドレーなど、明らかに楽曲視聴が主な目的のもの)に関してコンテンツIDによるブロックや収益化という手段を取ることがありえますのでご了承下さい。

また、今後はTRACKSさん名義で申立てされますのでご注意下さい。TRACKSさんが独自に申し立てをすることはありませんので、もしTRACKSさんから申立てがあり、内容に疑問がある場合はサイトに記載している連絡先から僕に直接メールかDMを頂ければと思います。

https://noiselessworld.net/terms#contact

一応書き添えておくと、これは利用規約を変更するものではなく、軽微な違反に対して簡易に取れる手段が増えたよという話です。そのため、利用規約を守って使われているほとんどの方には特に関係のない話です。また、これまで通り放置するものもあるかもしれません。利用方法について不安のある方は上記までお気軽にお問い合わせ下さい。

その他の影響

一部の方はすでにお気づきだと思うのですが、メインチャンネルでSuper Thanksが無効になっています。これは今回のTRACKSさんへの委託のシステム的な副作用であり、YouTubeの仕様のようです。毎月ご支援頂いていた方には申し訳ないのですが、プレミア公開時のSuper Chatや、サブチャンネルのSuper Thanksは有効ですのでよろしければそちらをよろしくお願いいたします。

最近はニコニコ動画のクリエイターサポート機能がリリースされるなど、色々な支援方法がありますので、活動支援についてのブログも近々書こうと思います。皆さんの温かいご支援のおかげで音楽活動が続けられています。いつもありがとうございます!

まとめ

楽曲を安心して活用して頂けるようにTRACKSさんに著作権管理を委託しました。不正な申立てはこれまでは特に問題になっていませんし、起きないにこしたことはないのですが、ずっと不安に感じていたことなので対策できて良かったです。今後ともよろしくお願いします!

【騒音のない世界】質問回答コーナー

ひとりインストバンド「騒音のない世界」のbecoです。 noiselessworld.net

TwitterのDMでいくつか質問を頂いたので、こちらで回答します。

以前THE MAGAZINEというWebメディアで答えたインタビューと重複する部分もありますので、よろしければこちらもどうぞ〜。

騒音のない世界 インタビュー | ひとりインストバンドスタイルによる高いクオリティのサウンド、YouTubeを中心に人気を集めるアーティスト【IYOW 】|THE MAGAZINE

音楽を作る上で大切にしていることは?

ストーリーが浮かんでくるような曲を作りたいと思っているので、 主人公や情景が浮かんでくるか?というのを自問自答しながら作っています。

何となく作っても何となくいい感じの曲はできたりするんですが、そういう曲は聴いてる人の心にも引っかからないと思うので。 「騒音のない世界」は無料で使えるBGMではあるんですが、作家性があって聴き手の印象に残る楽曲になるよう意識してますね。

あとはネガティブすぎるものやシリアスすぎるものは避けてます。幸せなものとか、ワクワクするものを作りたいなァと。

毎月どんな想いで曲を作っている?

「今月の曲は喜んでもらえるだろうか?」みたいなこと考えてますね。実は結構、不安との戦いです。

作ってる時は自分の曲を何度も繰り返し聴くのでよくわからなくなってくるんですよね。 それでもどこかで、これでOKだろうというポイントを見つけて完成させています。

なので、公開直後にコメントでポジティブな感想もらえるのはとても励みになります。 最近は質問以外はほとんど返信できてませんが、「コメント読む日」を作って全部目を通してリアクションしています。

自分でフラットな感覚で聴けるのは2-3ヶ月後なんですけど、 忘れた頃に聴いて「あ、いい曲じゃん!良かった!」ってなったりしますね。

毎月曲を作ろうと思ったきっかけは?

YouTubeに曲をアップロードしてみたらYouTuberの人が使ってくれて、そこからアクセスが伸びたことがあり、 YouTube投稿を頑張るのはありかもしれないと思ったのがきっかけですね。たくさん聴いてほしかったので。

毎月という頻度にあまり意味はなくて、それぐらいの頻度なら無理なく習慣化できるかなぐらいの感じでした。

でもそれによって曲から季節を感じたり、僕の投稿で月が変わったのを認識したりとか、 コンスタントな投稿頻度が結果的に面白い体験を作れているなと思っています。

作っている曲を通して伝えたいことは?

僕は言葉で伝えられるようなメッセージはそんなにないんですよね。「伝えたいこと」はあまりなくて。

でも、幸せや無垢なワクワク感みたいなものが一貫したテーマとしてはありますね。 いろいろ大変なことも生き辛いこともあるけど、前を向いて頑張っていけるような、背中を押すような、 そんな音楽が作れたらな〜と思います。

「騒音のない世界」という名前の由来は?

もともとの名前の由来は僕が高校生の時に考えてた物語のタイトル(お蔵入り)から取ってます。 音楽なのに騒音っていう強いネガティブワードを使ってるのがミスマッチで逆に良いなと。

後付けですけど、日々の騒音(煩わしいこととか辛いことや苦しいこと)がない世界みたいなのをイメージしてて、 そんなのは多分無いんですけど、音楽でそういう理想やファンタジーを語るのも素敵だよね、ぐらいに思ってます。

あとがき

あれこれ質問されるのは苦手なんですけど、ちゃんと言語化するのをサボるのも良くないんですよね。 何かあれば質問お待ちしてます。全体向けに回答したいやつはこんな感じで記事にしようと思います。

音楽活動の応援のほう、今後ともよろしくおねがいします。

たくさん聴いてもらえると嬉しいです。来月の曲もお楽しみに!
YouTubeだけでなく各種サブスク配信やCD販売、グッズ販売などもやってます。

LANDRからTuneCoreに乗り換えた理由

ひとりインストバンド「騒音のない世界」のbecoです。 noiselessworld.net

僕はオリジナルの楽曲をApple MusicやSpotify、LINE MUSICなどなどに配信しています。

昔は個人で配信するのは難しかったのですが、最近はディストリビューターという配信業者を通すことで個人でも簡単にオリジナル曲を配信できるようになりました。さまざまなディストリビューターが存在しており、それぞれ手数料や売上の何%が還元されるかなどの条件が異なっています。また対応している配信先のストアもディストリビューターによって異なります。

僕は2019年の5-6月頃からLANDRというサービスで配信を始めたのですが、2020年の1月からTuneCore Japanに乗り換えました。そのあたりの経緯と、変えてみてどうだったかなどについて書きたいと思います。

最初にLANDRを選んだ理由

LANDRを選んだ経緯と配信してみて困ったことについては下記の記事に書いています。
LANDRで楽曲をApple Musicに配信して困ったこと - 騒音のない世界 BLOG

ざっくりまとめると、

  • 月額定額制でリリースし放題(しかも安い)
  • LINE MUSICとAWAへの配信に対応している
  • 売上は100%還元

が大きな理由でした。

LANDRを辞めた理由

主にシステムに対する信頼が無くなったことと、それに対するサポートとのやりとりで疲弊してしまいました。

実際にあった例でいうと、8月以降の売上の振り込みが急に止まり、11月末になっても振り込まれませんでした。4ヶ月ほど止まっている状態ですが、サポートに問い合わせても「1-2ヶ月遅延することがありますのでお待ち下さい」というヘルプに書いてあるレベルのチグハグな返答。最終的にTwitterで拾ってくださった日本の担当の方経由で問い合わせて頂き、次の週ぐらいから何回かに分けて振り込まれました。

その他にも

  • Apple Musicの再生数のカウントが急に止まって数週間の間ゼロになる
    • 問い合わせたが、「2-3日遅延することがあるよ」という返答。
  • SoundCloudに上げていた自分の曲が著作権に引っかかって停止される
    • 問い合わせて解決したが、こちらの質問には無回答。
  • Amazon Musicの売上が8ヶ月待っても振り込まれなかった
    • 何度も問い合わせたが「待て」の一点張りで解決せず。1年経って忘れた頃に振り込み。

などなどがありました。

TuneCoreにした理由

そもそも最初にTuneCoreにしなかった理由ですが、手数料が高いというのがありました。手数料がリリースごとにかかるのと、年間契約なので、ストアに出し続けるには手数料を払い続けなければなりません。売上でペイするかわからないという不安があったので、手数料が安いLANDRを選びました。

しかし、半年ほどLANDRに出してみて、アルバムにまとめてリリースすれば十分ペイできそうという肌感があったため、そこの不安はなくなりました。また、TuneCoreのほうが日本のサービスの対応が多かったり、Amazon DODというサービスでCDをリリースできたりなど、機能が多そうというのも採用した理由です。

TuneCoreにして良かったこと

申請からリリースまでの期間が速くなった

LANDRの頃は1週間ほどかかっていたリリースが1-3日程度に短縮されました。
すべて確認しているわけではないのですが、主なストアはそれぐらいでリリースされている印象です。

収入が増えた

LANDRもTuneCoreも100%還元なのですが、TuneCoreのほうが単価が高かったです。アルバム価格を自分で設定できるようになったので少し値上げできたというのもあるのですが(LANDRの価格設定が単曲で全曲買った場合の半額程度で、安すぎた)、単純に同じ値段で売っているものや、Apple Musicなどのサブスクの単価も上がりました。

LANDRが支払いをドルで統一しているのが1つの原因かもしれませんが、理由はよくわかっていません。

売上の振り込みがコンスタントになった

LANDRも大体毎月振り込まれるのですが、日にちが不定だったり特定のストアが振り込まれなかったりで金額が大きくバラついており、安定しませんでした。TuneCoreは月末に確定して、その月のうちに振込申請すると次の月の10日に振り込みされます。月をまたぐと25日になります。申請さえ忘れなければ決まった日に振り込まれるので安心です。金額もかなり安定しています。

ちなみにLANDRで1年振り込まれなかったAmazonMusicの売上も、TuneCoreだと毎月振り込まれています。

カスタマーサポートのストレスが減った

システムの不具合が少ないのでそもそもサポートに問い合わせることが減りました。たまにアーティストページが分裂したりで問い合わせるのですが迅速に対応されるので満足度が高いです。

TuneCoreにして良くなかったこと

申請でミスするとお金がかかる

LANDRは定額で使い放題なのでリリースし直しても課金されませんが、TuneCoreはリリースごとの課金なので申請にミスがあると一度取り下げて申請し直すのに再度支払いが必要になります。何度か申請情報の登録で失敗して無駄なお金を払ってしまいました。

やはり手数料は高い

リリースしている枚数が増えるほど年間手数料がどんどん高くなってしまいます。僕は毎月シングルをリリースしており、TuneCoreの年間手数料がシングルで1400円程度なので、毎年1万6800円程度ずつ増えていく計算になります。一定期間経ったらシングルはアルバムにまとめて取り下げるなどの運用が必要になるかもしれません。

まとめ

LANDRからTuneCoreに乗り換えた経緯について書きました。

僕はTuneCoreに乗り換えましたが、LANDRはとにかく安くて出し放題なのでコスト面では有利で、売上が少ないうちは使えそう、という印象です。僕は利用していませんでしたが自動マスタリングもできるのでそのあたりに魅力を感じる方はありだとは思います。

参考になれば幸いです。

最後になりますが、バンドサウンドのインスト曲作っているので良かったら聴いてください!

僕の音楽活動まとめ

ひとりインストバンド「騒音のない世界」のbecoです。 noiselessworld.net

2017年頃から毎月リリースを初めて約3年が経ちましたので、音楽活動の全体像を一度まとめようと思います。
※ 記事は2020年2月のものですが、随時追記しています。

大きくはストリーミング配信ダウンロード販売、また2020年11月よりCD販売をやっています。ほとんどの楽曲は無料で聴くことができ、無料で二次利用も可能です。

楽曲のストリーミング配信

毎月、月初めに多数の配信プラットフォームに新曲を配信しています。

主な配信先としてはYouTube、SoundCloud、ニコニコ動画、それからAppleMusic、Spotify、LINE MUSICなどがあります。

YouTube

YouTubeチャンネルで配信しています。

チャンネルが2つあるのですが、これは元からある自分で作ったYouTubeチャンネルと、YouTube Musicに配信することで自動的に作られる「トピックチャンネル」というものです。

・メインチャンネル
beco (騒音のない世界) - YouTube

・トピックチャンネル
騒音のない世界 - トピック - YouTube

トピックチャンネルを見て「無断転載では?」という質問がよく来るのですがどちらも僕のチャンネルです。「どっちで聴いたらいいの?」も聴かれますがどちらでも問題ないです。

SoundCloud

Stream beco music | Listen to songs, albums, playlists for free on SoundCloud

SoundCloudは海外の音楽配信サービスで、スマホ向けのアプリもあります。こちらもYouTubeと同様の楽曲を同時に公開しています。

アプリだとバックグラウンド再生ができるので、日常のBGMとして聴きたい方におすすめです。また、PCから開けば楽曲のダウンロードも可能です。 スマホからダウンロードしたい場合はブラウザの設定でPC表示にすると良いです。

ダウンロード方法については別記事にまとめました。
楽曲をダウンロードする方法について - 騒音のない世界 BLOG

ニコニコ動画

beco@騒音のない世界 - ニコニコ

2020年からニコニコ動画でも配信をはじめました。YouTube, SoundCloudと同様の楽曲を毎月配信しています。コメントで動画を盛り上げたりニコニ広告という機能で視聴者がスポンサーになれたり、色々な機能があって面白いです。

もしニコニコ動画に投稿する動画内で騒音のない世界の楽曲を利用した場合、コンテンツツリーに登録して頂けるとありがたいです。

コンテンツツリーをつくろう! - ニコニ・コモンズ

定額制の音楽配信サービス

最近は「月額〇〇円で聴き放題」というサービスが多いですね。

などなど、多数の定額制の音楽配信サービスで配信しています(一部のサービスは無料でも制限付きで利用できます)。

毎月作っている楽曲を、年ごとにアルバムにまとめて配信しています。

2017 by 騒音のない世界 - TuneCore Japan

2018 by 騒音のない世界 - TuneCore Japan

2019 by 騒音のない世界 - TuneCore Japan

2020 by 騒音のない世界 - TuneCore Japan

こちら以外にもありますので「騒音のない世界」で検索してみてください。

楽曲の販売

ストリーミング配信だけでなく、販売もやってます。定額制の音楽配信サービスと同じ楽曲を販売しています。

ダウンロード販売

  • iTunes Store
  • Amazon Music
  • mora
  • レコチョク

など、多数のストアに出しています。

CDの販売

オンラインショップでCD(ディスク版)も購入できます。モノとして欲しい方はこちらをどうぞ。

youtu.be

※ 2021/06/04をもってAmazonでのCD販売は終了しておりますが、
引き続き「2010-2011」「2011-2016」以外のCDは下記のショップにてお買い求め頂けます!

shop.noiselessworld.net

リングトーン(着信音)の販売

iTunes Storeとオリコンミュージックストアにて、30秒程度の着信音を配信しています。人気の楽曲を中心に、おいしい所だけを抜き出したショートバージョンです。

それゆけワンダーランド (Short Ver.) by 騒音のない世界 - TuneCore Japan

裸の王様 (Short Ver.) by 騒音のない世界 - TuneCore Japan

限定配信/販売の楽曲

定額制の音楽配信サービスとダウンロード販売のみの限定配信の楽曲もあります。 (YouTube・SoundCloud・ニコニコ動画には配信していません。)

散歩日和 (1st EP)

linkco.re

この惑星の暮らし (2nd EP)

linkco.re

楽曲の二次利用について

基本的にほとんどの楽曲は動画配信などのBGMとして無料で二次利用することが可能です。ご利用の際はサイトの利用規約をご一読ください。

騒音のない世界 - 利用規約

おわりに

今後も活動の幅広げていきます。これからもよろしくお願いします!

別な記事で「どんな感じで曲を作ってるか?」に関して書いていますのでそちらもよろしければどうぞ。機材やソフトウェア、作るプロセスなどについて書いてます。
どうやって曲を作ってるか - 騒音のない世界 BLOG

LANDRで楽曲をApple Musicに配信して困ったこと

ひとりインストバンド「騒音のない世界」のbecoです。YouTubeやSoundCloudに毎月新曲をリリースしています。 noiselessworld.net

最近リスナーの方からちらほら要望があったので、毎月リリースしている曲をApple MusicやSpotifyなどにも配信しようと考えました。そこで、ディストリビューションサービス(楽曲の配信サイトへ一斉配信してくれるサービス)を色々と比較した所、LANDRというサービスが良さそうだったので使ってみました。今回はLANDRを選んだ理由と、実際に使ってみて困った点について書きます。

以下は2019年7月時点での情報となりますのでご注意ください。

LANDRを選んだ理由

LANDRは楽曲のディストリビューションサービスです。実店舗でCDを販売するのではなく、iTunes Storeなどのネット配信に特化しています。競合サービスとしては TuneCore、CD Baby 、Big Up! などがあります。最近はSoundCloudからもApple Musicなどに配信できますね。

他サービスと比べて良かったのは、月額定額制でリリースし放題のプランがあった点です(現在400円/月)。他サービスはリリースごとに年額で課金されるものが多かったので、毎月1曲ずつリリースするやり方だと高額になってしまい、向いていませんでした。

その代わり、現在は他サービスと比べると日本国内のサービスへの配信先があまり充実していません。LINE MUSICやAWAへの配信には対応していますが、例えばTuneCoreだとそれに加えてmoraやレコチョク、うたパスなど遥かに多くの国内サービスに対応しています。

TuneCore Japan

ただ、YouTubeやTwitterで頂いたコメントだとApple Music、Spotify、LINE MUSICあたりの利用者が多いイメージがあり、そのあたりに対応できてれば良いと判断し、LANDRに決めました。

ちなみに、SoundCloudも有料プランに入れば定額でリリースし放題のようなのですが、配信先がまだ少なく、日本のサービスには対応していませんでした。LINE MUSICは外せないと思っていたのでSoundCloudは見送りました。

配信してみて困った点

配信してみて困った点を紹介します。これから配信する人の助けになればと思います。ただし、僕は複数サービスを使い比べてはいないので、必ずしもLANDR特有の点というわけではないと思います。他のサービスでも同様かもしれないのでよく確認してください。

言語と時差の壁があった

LANDRはサービスページが日本語化されているのですが、日本支社は現状無いみたいです。サポートも基本的に英語です。僕は仕事で英語を読み書きすることも多いですし、特に苦手という程でもないのですがやはり日本語よりもコストは高いです。

日本語に自動翻訳されることもあるのですが、若干カタコト翻訳なのと、たまに別な言語に翻訳されます(英語、日本語、中国語で送られてきてカオス)。ただ、意味がわからないときは申請すると手翻訳の自然な文章を送ってくれる機能もあります。これは感動しました。

僕は英語で問い合わせしていますが、普通に日本語ローカライズされているサービスなので日本語のやりとりにも対応してくれそうではあります。ただ対応を後回しにされそうな気がして… 検証していません。

あと言語とは別なのですが、本社がおそらくカナダのモントリオールにあるようで、日本との時差が結構すごいです(日本マイナス13時間。LAとベルリンにもオフィスがあるみたいなのでどこの人がサポートしているかは謎だけど何にせよ時差がある。)。また、土日はサポートが休みなので土曜リリースとかして問題があると月曜まで返事が帰ってこないので注意が必要です。

ジャケット画像の必須サイズが大きい

ジャケット画像の最低必須サイズは3000x3000です。僕は写真素材をそのままジャケット画像にすることが多いのですが、3000x3000に満たないものも多く、かといって引き伸ばすと汚くなるのでちょっと困りました。

最近は超解像といって画像を拡大したときにガビらないようにうまく補完してくれるような技術があり、Webサービスで利用できたりするのでそれを使ってできるだけ綺麗に引き伸ばしたりしています。

こういうのとか。

Bigjpg - AI Super-Resolution Image lossless enlarging / upscaling tool using waifu2x Deep Convolutional Neural Networks

あと、Photoshopの最近のバージョンだと機能として備わっていたりします。(「ディテールを保持 2.0」という、知ってないと絶対わからない謎の名前ですが…)

Photoshop CC 2018がついに禁断の機能を搭載で最強に - じゃじゃむねっと

英語と日本語が混在できない

これは結構致命的だったのですが、Appleの最近のスタイルガイドの変更でアーティスト名や曲名、アルバム名などのメタデータは日本語(ひらがな、カタカナ、漢字)と英語(ローマ字)を混在できなくなったみたいです。

僕の場合は「騒音のない世界」というアーティスト名を英語表記にするわけにはいかないので、曲名やアルバム名を日本語表記で統一する必要がありました。曲は日本語名が多いので大体は問題なかったのですが、古い曲の一部をカタカナ表記にする必要があったのと、ちょうどリリースを予定していたアルバムのタイトルをリリース直前で日本語に変更することになってしまいました。

定額制の配信サービスのみには出せなかった

楽曲によっては販売のみ、定額配信のみ、と分けたかったのですが、片方だけという設定はありませんでした。例えばiTunes Storeに出すとApple Musicにかならず出るし、Amazon Musicに出すと販売も定額配信もどちらも出るようです。

この辺はストアの仕様のような感じがします。買い切りの販売よりも定額配信に寄せていきたいのかな?と。

YouTube Musicの仕様が合わなかった

配信先は全て月額課金の有料の定額制聴き放題サービスと思っていたのですが、YouTube Musicは広告を見れば無料でフル視聴できるモデルのようでした。さらに、YouTube Musicに配信した曲はYouTubeにも自動的に転載されてしまうようでした。「アートトラック」というようなのですが、有料限定で出そうとした楽曲が無料でYouTubeにも出てフルで聴ける状態になってしまいました。

アートトラックとは - YouTube ヘルプ

また、YouTubeに出ているアートトラックは一見すると無断転載にも見え、複数名のリスナーの方々から問い合わせもありました。

一度リリースすると個別に公開先を変更できなかった

上記の理由から、YouTube Musicへの配信を止めたかったので問い合わせたのですが、「個別に公開先を変更することはできない」と言われてしまいました。「配信先を変更したければいったん配信を全て停止し、新規のリリースを作って配信してください」とのことでした。

このへんはシステム的に不可能なわけはないので、ストアとの契約の問題なのか、サポートでどこまでやるかの線引きとして「やらない」判断になっているのか、ちょっと謎です。

ストアによって公開/停止の反映までの時間が違った

LANDRでリリースを申請してから審査が入って各ストアに配信されるのですが、実際にストアに公開されるまでの間に遅延があります(一瞬でリリースして一瞬で止められると良いのですが…)。どのくらい遅延するかもストアによって結構差があって、例えばLANDRのヘルプだとApple Musicへの公開は平均で24時間と書いてあるのですが、最近は1週間ぐらいかかっており、一番遅いです。逆にYouTube Musicは公開も停止もかなり速かったです。

このヘルプページの数字、ぜんぜん当てになりません…

リリースを提出してからどれくらいでお店で販売されますか? – 私たちがお助けします!

そのような事情があり、公開先の変更のための再リリースにも1.5週間程度かかってしまいました。(余裕を持って1.5週後に公開予約した後、公開停止は余裕を見て1週間前に行いました)

ストアのデフォルト価格から変更できなかった

現状は申請時も公開後も価格の設定ができません。ストアごとにそれぞれの基準でデフォルトの価格があり、そちらで決まるようです。1曲の値段はどのストアも一律200円でしたが、iTunes Storeのみアルバムが半額でリリースされてしまいました(1200円 → 600円)。

これについては問い合わせたら「現在は変更できないが、将来対応予定」とのことでした。現状は価格はすべてストア任せになってしまうようです。競合サービスだとできるっぽいのでこの辺はLANDRに頑張って欲しいところです。

おわりに

まだまだ不便な点もありますが、月額400円でリリースし放題プランは最高なので今後もLANDR使っていきます。こういったサービスのおかげで個人アーティストがマネタイズしやすい世の中になってきてるなあと感じます。仕様やポリシーの異なるストアを一つにまとめるのは大変なところもあると思いますが、頑張って欲しいです。

最後に宣伝になりますが、よければ楽曲聴いてください〜。

Apple MusicやSpotify、LINE MUSICは「騒音のない世界」で検索すると出てきます。

noiselessworld.net

どうやって曲を作ってるか

Twitterで「どうやって曲つくってるか」っていう質問を頂きました。以前もメールなどで同じ質問を頂いたので、どんな感じで作ってるかを書いてみようと思います。

機材やソフトなどの技術面の話と、作曲するプロセスの話に分けて書きます。

最終更新: 2023年10月

機材とソフト

使っている主な機材とソフトを紹介します。ここでは作曲ソフトの使い方や録音技術などの話は割愛します。

機材

機材ですが、ギターとコーラスの声はほぼ録音してます。「新生活」ぐらいまではベースも録音していて、それ以降はしばらく打ち込み音源のMODO Bassを使っていましたが、2023年にベースを購入して「天晴」からは弾いてます。ドラムや鍵盤など、それ以外の音は基本的に打ち込みかオーディオ素材です。

ギター / ベース

ギターはGodinというメーカーのストラトっぽいやつ使ってます。見た目と持った感じが好きで買ったやつです。Godinはカナダのメーカーで、ガットギターで有名らしいですね。モデルチェンジしてるようなので現行品には無さそうです。

それ以外にも、

  • Fender MexicoのVinteraシリーズのテレキャス
  • Fender Acoustasonic Player Telecaster
  • Fender Player Plus Jazz Bass

も使ってます。

オーディオIF

ギターの音をPCに入れるためのオーディオIFは長らくRolandのOctaCaptureを使っていましたが、2023年の中頃からUniversal AudioのApollo Twinに乗り換えました。

ヘッドホン

基本モニターはモニターヘッドホンで確認して書き出したあとでiPhoneのスピーカーとか付属のイヤホンみたいな粗悪な環境で聴いて破綻してないかどうかとかチェックしたりしてます。 モニターヘッドホンは長らくSONYのMDR-V6をメインで使っていましたが、壊れてかつ販売終了していたので2022年6月より同じSONYのMDR-M1STに買い替えました。

マイク

マイクはあまり使わないので、ベリンガーの安いやつ(Ultravoice XM8500)を長く使ってましたが、2023年にSENNHEISERのe945を買いました。

ボーカル用にRODEのNT1-Aも使っています。ミニアルバムのボーカル曲なんかはこっちで録ってます。

MIDIキーボード

Komplete Kontrol A61を使っています。Kompleteとの連携が強く、プリセットのブラウズや音作りがやりやすく便利です。 ピアノの練習にも使っています。

https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/256101/

ソフト

よく使ってるやつだけ紹介します。

作曲ソフト

作曲ソフトはLogicを使っています。あまり理由はないですがmacを使っているのと、AppleLoopsというオーディオ素材が付属していて便利なので。

ドラム音源

ドラム音源はAddictiveDrumsというのを使っています。いまは2がでてますね。お金出せばもっとリアルな音源もありますが、コスパ良くて動作も重くないので気に入ってます。

Addictive Drums 2 - XLN Audio

[2020年2月追記]
2019年の6月からAddictive Drums2に乗り換えてます。Macを買い換えたら動かなくなったため。。

ベース音源

前述したベース音源はMODO BASSを使ってます。良い音です。ベースを買ってからは録音するのが楽しいのであまり使ってません。

MODO BASS 2

ギターアンプ / アンプシミュレータ

2019年8月まではギターアンプシミュレータはWavesのGTR3を使ってました。

Guitar Plugins - GTR3 | Plugins - Waves Audio

音色はClean, Warm,Edgy, Creamあたりの歪みが少ないやつをよく使ってます。

2019年9月からAmplitube使ってます。いろんなアンプ使ってますがOrangeが多め。

2023年6月ごろからは実際のアンプも使っています。RolandのBluesCubeHotと、Laney L5-Studioを使っています。プリアンプだけ通してLINE OUTやDI OUTから出して、DAW側でAmplitubeのキャビネットシミュレータをかけています。IRをいろいろ試していますがAmplitube内蔵のもの、Own Hammer、Dynax IR、York Audioあたりをいろいろ使ってます。キャビネットはFender系、VOX系、Matchlessなどを使いがちです。

エフェクター

メインの歪みはMAD PROCESSORのRoyal Blue Overdrive、XoticのSoul Drivenを今は使ってます。Laneyのアンプの歪みも結構好き。さらに歪みを足したい時のブースター的にIbanezのTube Screamer miniもちょくちょく使ってます。あとは少し音を整える感覚でLimetone AudioのFocusで軽めのコンプをかけたりかけなかったりしてます(クリーンに近い音色の時、単音弾きと複音弾きの音量差が気になることがあるので)。

その他

EQ、リバーブ、ディレイなどなどその他のエフェクトはLogic組み込みのやつを使うことが多いです。コンプとかリミッターだけはWavesのやつ使います。

[2020年2月追記]
2020年からはOzone9を購入してミックスとマスタリングに使ってます。自動でそこそこいい感じになるので楽。

[2023年10月追記] Ozoneの自動マスタリングにちょっと不満があったので色々組み合わせて使うようになりました。

作曲プロセス

プロセスって言うほどカッチリしたものでもないんですが、だいたいどんな感じで作ってるかとか、どんなことを考えながら作っているかという話です。

構成

まずどこから手つけるかなんですが、適当にギター弾いたりそのへん歩いたりしてるときに思いついたフレーズをボイスレコーダーに片っ端から入れてます。ボイスレコーダーにはエレキギターの生音とか、口笛とかで入れてます。あとから思い出せれば良いので。それから「これ」っていうフレーズができたらそれを中心にして他のフレーズとつなげたり、コードをつなげていったりして、全体の構成を決めていきます。

どんな感じでフレーズを思いつくかはなんとも言えないんですが、ギターを適当に弾いてるときや歩いてるときにふと浮かぶことが多いです。タイトルやイメージを先に思いついて、しっくり来るコード進行やフレーズを模索していくこともあります。

最近は浮かんできたイメージの真ん中に主人公がいるかどうかを大事にしてます。主人公がイメージできるということはそこにストーリーがあるということのような感じがしていて、タイトルを見て、曲を聴いたら物語が想像されて心動かされるようなものになるように試行錯誤しています。

なんとなくキレイな風景が浮かぶような曲はよく思いつくんですが、なんとなくキレイなんだけど深みがないような感じがしていて、動きや展開が欲しいなって思います。

録音・打ち込み

大体決まったら音源の作成に手つけていきます。とりあえずドラムの打ち込みから始めることが多いです。その後ベースを入れるか、ギターを録るかしていきます。ディテールはこの時点では決まっていないので録りながら決めていきます。

ドラムとか鍵盤の打ち込みはリアルにしたいのでダイナミクスをしっかりつける感じが多くて、ベースはダイナミクスをあまりつけずにいい感じの休符をつけていくのを意識することが多いです(曲にもよるとは思います)。

ミキシング・マスタリング

各トラックを音量調整して、EQかけたりリバーブかけたりリミッターかけたりしていい感じにして書き出していきます。書き出してから気になって何度も調整したりもします。

おわりに

どんな感じで曲を作っているか書いてみました。書いてみて思ったんですが、結局作曲っていうプロセス自体は自分の内側にあるグッとくるイメージを具体化していく作業とでもいうのか、感覚的で直感的なものなのかなあと思っていて、文章に落とすのは難しいところがあります。でも最近は段々と絵を描くように作れるようになってきて面白いです。常に新しいものを模索して、期待を超え続けていきたいですね。

楽曲をダウンロードする方法について

楽曲をダウンロードする方法がわからないと伺ったので解説します。

今回は「騒音のない世界のサイトの埋め込みプレイヤーからダウンロードする方法」と、「SoundCloudのページから直接ダウンロードする方法」の2つをご紹介します。

なお、どちらもPC環境を想定しており、スマホやタブレット等はOSや端末によって操作方法が異なるため説明しておりませんが、スマホでブラウザを開いてデスクトップ表示にすることで同じ手順でダウンロード可能かと思われます。また、スクリーンショットは2017年6月現在のものですので変更される可能性があります。

騒音のない世界のサイトから

騒音のない世界noiselessworld.net

サイトの埋め込みプレイヤーからダウンロードする場合です。 まずプレイヤーで曲を選択してください。 曲名の横に下矢印⬇のボタンが出てくると思います。

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このボタンからダウンロードできます。ボタンが出てこない場合、 僕の方の設定の問題の可能性があるのでTwitterなどで知らせて頂けるとありがたいです。

SoundCloudページから

beco | Free Listening on SoundCloudsoundcloud.com

SoundCloudのページからダウンロードする場合です。トップページと個別の楽曲ページの2箇所からダウンロードできます。

トップページから

プレイリストからは直接ダウンロードできないようなので、1曲ごとになっている方からダウンロードしてください。 下図のように「More」ボタンをクリックしてでくるメニューからダウンロードできます。

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個別の楽曲ページから

楽曲タイトルをクリックすると個別の楽曲ページに移動します。こちらもトップページからダウンロードするときと同様に 「More」ボタンをクリックしてでてくるメニューからダウンロードできます。

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おわりに

いかがでしたでしょうか。不明点などありましたらお気軽にメッセージください。